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江戸から続く“漢方の里”で日本産ハーブに癒される旅 薬草風呂やハーブティーづくりも!-兵庫テロワール旅-

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私がレポートします!

稿
なおテロワール研究員
女性
40代
兵庫県丹波市
スイーツ巡り
丹波市の観光PRの仕事をしています。丹波市Instagram公式アカウント:https://www.instagram.com/saturdaytamba/ も担当中。スイーツ大好きな私には丹波は最高のまちで、春はいちご、夏はブルーベリー、秋は丹波栗、冬は丹波大納言小豆と、特産品を使った産地ならではの絶品スイーツがいっぱいです!

 


「兵庫テロワールlab.」テロワール研究員レポート
食や文化を味わい楽しみ、それらが生まれたルーツや背景を探り、受け継いできた人の想いや技術に触れる。大地の恵みを堪能する“兵庫テロワール旅”の情報を、現地で体感した「テロワール研究員」の視点でお届けします。

 

江戸時代から薬草栽培が脈々と受け継がれている丹波市山南町で、薬草に触れ、学び、薬草風呂や薬膳料理を味わう。地元産ハーブでハーブティー作りも。

 

丹波市には、あまり知られていませんが、江戸時代から薬草栽培が脈々と受け継がれ、“漢方の里”と呼ばれる町があります。
場所は、丹波市の山南町和田地区。ここで栽培される薬草「オウレン」の成分のベルベリン含有量が特に多かったことから、その品質の高さが評判となり、明治時代には世界各地に輸出されていたそう。生産者は減ったものの、現在も三大薬草として知られるセネガ、オウレン、トウキの内、セネガとトウキという薬草が漢方薬原料として栽培されています。

 

 

そんな歴史ある“漢方の里”で、薬草&ハーブを、見て・触れて・食べて、地元産トウキ葉の「当帰の湯」、11種類の薬草を独自調合した入浴剤の「丹波の湯」という本格薬草風呂にも入れるのが、『丹波市立薬草薬樹公園』です。
中国自動車道・滝野社ICから約23km。
電車の場合はJR福知山線・谷川駅から約8kmです(バスは本数が少ないのでタクシー利用が便利)。

 

 

ちなみに、公園の入園は無料です!
『丹波市立薬草薬樹公園』の敷地はとても広くて、公園の他に、薬草風呂「丹波の湯」や食事処などがあるリフレッシュ館、薬草染めやパン作り体験ができる体験施設「遊工房」、手ぶらで楽しめるBBQサイト、高麗芝のグラウンドゴルフ場などがあります。
支配人の石塚壽久さんが園内を案内してくださいました。

 

 

まずは資料コーナーで、山南町和田地区の薬草栽培の歴史について教えて頂きました。

 

《石塚さん談》『当園がある山南町和田地区では、1840年に健胃剤として使われるオウレンの栽培が始まり、明治には鎮静効果のあるサフラン、昭和には三大薬草の一つであるセネガと、種類と共に栽培地もどんどん拡大。最盛期の昭和中期には、“薬草王国・和田村”として全国に知られていたそうです』。

 

 

生産者は減っているものの薬草栽培の歴史は脈々と受け継がれていて、現在も三大薬草のセネガ、オウレン、トウキの内、セネガとトウキが栽培されているそうです。
そんな山南町和田地区に1988年に当初、『漢方の里』としてオープンしたのが、『丹波市立薬草薬樹公園』。

 

園内には200種類以上の薬草・薬樹が集合
実際に触れて、香りや触感を楽しんでOK

 

《石塚さん談》『公園内は2つに分かれていて、ハーブ・バラエリアと薬草エリアがあります』。

 

園内で栽培されている薬草と薬種は、200品種以上もあるのだとか。

 

 

リフレッシュ館のすぐ裏手にある「ハーブ・バラエリア」には30種類約200本のバラが植えられていて、例年5月から赤、ピンク、オレンジなど、色とりどりの花が次々と開花。6月中旬まで見ごろが続くそうですよ。

 

 

私が訪れた4月中旬は、ローズマリーが満開で、爽やかな香りが満ちていました。
ローズマリーの花、初めて見ました。小さくてとっても可愛い!

 

《石塚さん談》『いわゆるローズマリーの匂いは葉っぱと茎からのもので、花の香りは弱いんです。香りを比べてもらうなどの体感をしてもらいたいと思っています』。

 

 

 

 

「ハーブ・バラエリア」には、“漢方の里”のルーツで、三大薬草の一つでもあるオウレンやトウキも育っていました。

 

《石塚さん談》『当園には2つの薬草風呂があるんですが、一つが、トウキの葉をつかったものです。トウキは根が生薬の原料としての医薬品として有名なんですが、残る葉を入浴用に加工して入浴剤にしているんです』。

 

 

「ハーブ・バラエリア」から多目的広場を越えた先にある「薬草エリア」へ。

 

《石塚さん談》『薬草や薬樹は地味なので、「薬草エリア」まで散策される方は少ないんです(笑)
でも、静かで池やあずま屋もあるので、雰囲気はいいんですよ。カリンやキンカンといった実をつけるものや、花の咲く樹もあります』。

 

 

園内を散策していると、身近で見たことがある木が結構あって、これって薬になるんだって驚き。表示のQRコードをスキャンすると、それぞれの植物の説明が簡単に見られます。

 

 

医薬と農業を司ったとされる古代中国の伝説の神様「神農炎帝」の像もありました。
両手に薬草を持ち、右手の薬草を舐めている姿なのだとか。

 

 

「健康足踏み道」にもチャレンジ。私は、めちゃくちゃ痛かったです(笑)

 

厳選した薬草をブレンドした「丹波の湯」と地元産トウキ葉の「当帰の湯」と本格薬草風呂が2つ

 

 

散策後は、2つの本格薬草風呂が楽しめる「丹波の湯」へ。
一つは、トウキやチンピ、ショウブ根など、11種類もの薬草がブレンドされた薬草風呂。

 

 

もう一つは、トウキの葉をたっぷり入れた「当帰(トウキ)の湯」。肌荒れや冷え性に効果が高く、特に女性に好評なのだそう。
どちらも生薬の香りがすごく濃い!浸かっていると薬効成分がじわじわしみ込んでいく~って感じです(笑)

 

 

 

リフレッシュ館2階にはお食事処もあり、お食事でのご利用のお客様には薬草茶が無料サービスされています。
「薬膳うどん」1,080円を頂いたのですが、麺には地元産トウキの葉が練り込まれていて、ハスの実や松の実、クコの実などが入っています。ちょっとクセのある香りと味がまた、カラダに良さそうな感じ(笑)
人気メニューは、「季節の竹かご御膳」1,500円だそうです。

 

 

お土産コーナーには、オリジナルの入浴剤や健康茶が揃っています。

 

 

別館「遊工房」では、園内で育てたハーブを使った薬草染め体験(2名以上で要予約)もできます。

 

 

山南町にあるハーブの工房&教室
丹波市産ハーブを使ったハーブティーも販売

 

薬草・ハーブにもっと触れたいという人には、「丹波市立薬草薬樹公園」から車で5分ほどの場所にある、メディカルハーブ教室「Tellus大地の女神」がおすすめです。

 

 

日本メディカルハーブ協会認定・シニアハーバルセラピスト(植物療法家)の大地由美さんが、自ら畑でハーブを育て、ハーブ教室やハーブティーづくりを手掛けています。

 

 

初心者向けは「ハーブティー・ブレンド講座」で、約30種類のハーブからブレンドして、自分だけのハーブティーを作るというもの。
ハーブのブレンド方法やコツが学べて、自分で作ったオリジナルレシピのハーブティー約20gを持ち帰れます。1人5,000円(税込)、所要時間90分、要予約。

 

 

「Tellus大地の女神」では、丹波市産を中心に、農薬・化学肥料無使用の自然栽培のハーブを使った手作りのハーブティーも販売。「丹波市立薬草薬樹公園」でも購入できます。

 

DATA:
◇ 丹波市立薬草薬樹公園・丹波の湯

兵庫県丹波市山南町和田338-1
TEL:0795-76-2121
営業時間:
【公園】10:00~18:00(11月~3月は17:00まで)
【入浴】10:00~21:00(受付終了20:30)
【食事レストラン】11:00~20:00(LO19:30)※平日は~15:00(LO14:30)
定休日:水曜(祝日の場合は営業)、年末
丹波の湯 入浴料:大人600円、小中学生400円
http://www.yakuso.gr.jp/

 

◇ Tellus大地の女神
兵庫県丹波市山南町小野尻1020-3
https://tsuku2.jp/tellus
※お問合せはHPの「お問合せ」フォームより

 

※記事中の価格はすべて税込みです。

 

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掲載日:令和5年5月2日       グルメ 

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