迫力の秋景色が広がる「養父神社」。2023年11月4日～26日にライトアップ実施
“黄金の絨毯”が美しい穴場スポットや県を代表する歴史建造物と紅葉のコラボも！
私が暮らす兵庫県北部の但馬地方は自然豊かなエリアで、名所から穴場まで数多くの紅葉スポットがあります。
たくさんあり過ぎて迷ってしまう程なので、今回は、県下でも指折りの紅葉名所である「養父神社」をスタートし、穴場的な「日光院」「名草神社」をめぐり、間にグルメも楽しめる“養父（やぶ）市のおすすめ紅葉めぐり”ルートを考えてみました。
◎県内屈指の紅葉名所「養父神社」
「養父（やぶ）神社」は、北近畿豊岡自動車道・和田山ICから車で20分ほどの場所にあります。
古い歴史と社格を持つ但馬五社の一つで、県内でも特に人気が高い紅葉名所でもあります。
無料駐車場の手前から既に紅葉が広がっているのですが、私のイチオシのフォトスポットは、駐車場から少し坂を上り、社務所の先に架かった朱色の橋。朱色の橋にモミジの赤が重なり合う光景は、艶やかで鮮烈な美しさ。
そして、橋を渡って社務所の方を振り返ると、赤・オレンジ・黄色といったゴージャスなグラデーションが広がり、写真映え間違いなし！
橋の下に細い川が流れているのですが、水辺と落ち葉のコントラストもとても風情があります。
駐車場から朱色の橋を渡って境内に入れるのですが、参拝道から石段を上って入るのが正規のルートでこちらに手水所があります。
境内は最盛期になると燃えるような真っ赤なモミジに包まれます。秋が深まるにつれて地面も落ち葉で彩られ、まさに紅葉の絨毯。
紅葉の見ごろは11月上旬～下旬。
今年14回目となる「やぶ紅葉まつり」が、2023年11月4日（土）～26日（日）に開催されます。
期間中は連夜ライトアップが実施され、週末は竹あかり灯籠の点灯やライブも加わり、日中とは趣の異なる幻想的な秋景色が楽しめます。※ライトアップ・灯籠点灯共に雨天中止
◎“黄金の絨毯”が写真映え間違いナシ「日光院」
かなり穴場の紅葉スポットが、養父神社から名草神社へ向かう途中にある「日光院」です。荘厳な雰囲気の境内に樹齢600年を数える大イチョウがあり、一面に黄金の絨毯が広がる最盛期は、まさに言葉にできないほどの美しさ。
人が少ないので、静かにゆっくり秋の風情を堪能できる点も魅力です。
◎歴史建造物と紅葉のコラボが見事「名草神社」
最後は、養父神社から約20kmの場所にある「名草神社」です。
妙見山の中腹、標高約800mの位置にあるので、道中のドライブでも鮮やかな山の紅葉が楽しめます。
駐車場から少し坂道を上った先に三重塔が現れるのですが、参道の色づいた木々の先に佇む朱色の塔の姿は実に趣があります。
こちらの三重塔は、出雲大社の本殿の柱に用いるための妙見杉を提供した縁で大昔に出雲大社から移築されたもので、日本で一番高いところにある三重塔だと言われているそうです。
三重塔に「みざる・いわざる・きかざる・おもわざる」の４種類の彫刻が施されているのですが、近寄ってよーく見ないとどの猿かわからないので、それぞれ探してみるのも楽しいです。
三重塔のそばにある少し長い階段を上ると、石垣の上に優美な拝殿が姿を現します。そして、拝殿をくぐった先にあるのが本殿。本殿と拝殿は2012年の大雪で破損し、2022年に保存修理が完成したばかり。色鮮やかに蘇った姿や精巧な彫刻に目を奪われます。
実は「名草神社」の本殿、拝殿、三重塔はどれも国指定重要文化財。県を代表する貴重な歴史建造物と紅葉のコントラストは非常に絵になります。
私は見たことがないのですが、神社周辺は秋に霧が発生しやすく、写真を撮るとその霧が龍のように写る時があるそうですよ。神秘的な話です。
◎道の駅やぶ COINOBA VILLAGE
今回の紅葉めぐりで、ランチやカフェタイムに私がおすすめしたいのが、「養父神社」の近くにある「道の駅やぶ COINOBA VILLAGE（コイノバビレッジ）」。
2020年にリニューアルオープンした道の駅で、油そば専門店、レストラン、カフェ＆ベーカリーの3店舗と、お土産などを取り扱う物産スペースがあります。
ランチに人気なのが、レストランの「季節のリトルビッグプレート」1,680円（税込）。
内容は季節や仕入れによって変わるのですが、地場野菜をふんだんに使った色んな料理がプレートにぎっしり盛られ、パンはおかわり自由。品数もボリュームも大満足の内容です。
東京発の油そば専門店も評判です。
「油そば」は、麺ダレと油を混ぜて食べる汁なし麺。自家製の麺ダレはチャーシューの旨味を凝縮された秘伝のタレだとか。
油そばって名前ですが、意外にも食べると油っぽさはあまりありません。タレと絡めた麺はうまみ抜群！トッピングのチャーシューも噛めば噛むほど濃厚な味がしみ出してきます。私は並盛（１玉）をいただきましたが、あまりのおいしさにすぐにペロリと平らげてしまいました。注文は並盛（１玉）から福盛（７玉）までの8種類がありますので、自信のある方は是非福盛（７玉）に挑戦してみてください！テーブルに、ラー油やどろ唐辛子などが置いてあって好みの辛さに調節できるのも好ポイントです。
◎落差98mの名瀑「天滝」を目指す紅葉ハイキングもおすすめ
3つの寺社を回る紅葉めぐりコースを紹介しましたが、名山に囲まれた養父市には、紅葉ハイキングが楽しめる場所もたくさんあります。
中でもおすすめなのが、県下一を誇る名瀑「天滝（てんだき）」で知られる「天滝渓谷」。
養父市西部に広がる県下最高峰の氷ノ山（ひょうのせん）を源流とする「天滝川」にある渓谷で、原生林に覆われた渓谷沿いの登山道は「森林浴の森100選」にも選ばれているんです。
紅葉ハイキングは、「天滝渓谷」入口にある駐車場から「天滝」を目指す渓流沿いの登山道（約1.2km）を進みます。※夏の台風によって土砂崩れなど発生し、現在は仮復旧の状態なので、滑りにくい靴・動きやすい服装での入山が必須です。
「天滝」まではゆっくり登って片道1時間ほど。
登山道にはモミジが多く、途中に夫婦滝(めおとだき)や鼓ヶ滝(つつみがたき)など大小７つの滝群も点在しているので、道中も存分に紅葉ハイキングが楽しめます。
そして肝心の「天滝」は、ゴール地点にふさわしい壮大な風景。
落差98m、県下一の名瀑は間近で見るとすごい迫力です。
滝の上部はカーテン状の優しい印象ですが、滝の下部は行く手にも分かれた滝の流れが模様を成していて、荒々しい美しさ。
「天滝」はどの季節でも絶景ですが、朱色の紅葉に彩られる秋はまた格別です。
秋の休日に、養父市で紅葉ドライブや紅葉ハイキングはいかがでしょうか。
電車でお越しの場合、養父の紅葉を楽しむのにうってつけなのが、観光バス「たじまわる」です。今回紹介した名草神社を含む養父の名所を巡るものや、養父神社を含む但馬の名所を巡るものなど、ボリューム盛りだくさんな観光バスが１日500円で利用できますよ。
DATA：
◇ 養父神社
兵庫県養父市養父市場
TEL：079-665-0252
http://www.yabu-jinja.jp/xoops/
●やぶ紅葉まつり
開催期間：2023年11月4日（土）～26日（日）
拝観料：環境整備協力金一人300 円（高校生以下無料）
夜間ライトアップは期間中の日没～20:00頃（雨天中止）
竹あかり灯籠点灯は期間中の金曜・土曜・日曜の日没～20:00頃（雨天中止）
◇ 名草神社
兵庫県養父市八鹿町石原1755-6
https://www.yabu-kankou.jp/sightseeing/nagusa-shrine-haiden
◇ 日光院
兵庫県養父市八鹿町石原450
TEL：079-662-2817
https://www.tajimamyouken.com/
◇ 道の駅やぶ COINOBA VILLAGE
兵庫県養父市養父市場1294-77
TEL：079-661-9034
営業時間等の詳細は公式Instagram：
https://www.instagram.com/michino_eki_yabu/
◇ 天滝
兵庫県養父市大屋町筏
https://www.yabu-kankou.jp/sightseeing/tendaki
◇ やぶ市観光協会／やぶ市観光案内所
兵庫県養父市八鹿町高柳241番地1「道の駅ようか 但馬蔵」但馬情報コーナー内
TEL：079-663-1515
養父市の紅葉情報：
https://www.yabu-kankou.jp/sightseeing/kouyou
--- 兵庫県には他にも紅葉が楽しめる場所がたくさんありますよ♪ ---
◇ 日本紅葉名所100選のひとつ。燃えるような深紅に染まる最上山公園「もみじ山」。ライトアップも開催！
掲載日：令和5年10月20日
