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400年の伝統を誇る“播州そろばん” 本物の素材でMyそろばん作り!-兵庫テロワール旅-

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  • 体験・学び

私がレポートします!

稿
naoテロワール研究員
女性
20代
兵庫県小野市
カメラ、コーヒー、海外旅行
2年前に大阪からUターン就職し小野市の観光に携わる仕事をしています。小野市には、桜やひまわり、コスモスなど季節ごとの花が楽しめるスポットや、国宝浄土寺や、温泉、日本一低いアルプス“小野アルプス”などがあり、都心からのちょっとしたお出かけにおすすめですよ♪

 


「兵庫テロワールlab.」テロワール研究員レポート
食や文化を味わい楽しみ、それらが生まれたルーツや背景を探り、受け継いできた人の想いや技術に触れる。大地の恵みを堪能する“兵庫テロワール旅”の情報を、現地で体感した「テロワール研究員」の視点でお届けします。

 

製作体験をはじめ、そろばん珠を使ったアクセサリーや雑貨なども続々展開
400年以上の伝統を誇る“播州そろばん”の新しい挑戦


兵庫県小野市は日本一の「そろばん」の産地なんです。全国シェアの実に70%を製造しています。

 

 

小野市で作られるそろばんは、「播州そろばん」として経済産業大臣指定の伝統的工芸品にも指定され、何と400年以上もの長い歴史と伝統があります。
かつて計算の道具として欠かせない存在として、現代では子どもたちの珠算学習の道具となって海外へも波及し、近年は高齢者の脳トレのツールにも活用されている「そろばん」。
日本を代表する「播州そろばん」の魅力、そして「そろばん」の今をレポートします。

 

 

今回訪ねたのは、播州そろばんの製造販売を手掛ける明治42年創業の株式会社ダイイチ。「播州そろばん」の復活を目指し、さまざまな取り組みを展開されています。

 

まず「播州そろばん」の歴史を少し紹介しましょう。
そろばんは室町時代末期に、中国から滋賀県大津に最初に伝わりました。そして1580年、豊臣秀吉によって東播磨の三木城が攻略された際、一部の民が大津に逃れ、大津でそろばんの技法を習得。帰郷後に地元で製造を始めたのが「播州そろばん」の起源と言われています。

 

 

「播州そろばんは、四分業制で成り立っています。
そろばんの玉を削る職人、削られた玉に色付けをして竹ひごを通す穴を空ける玉仕上げの職人、竹ひごを作る職人、そしてすべてのパーツを組み立てる職人。
かつては小野市内の町ごとに産地が分かれていて、分業制で効率の良い製造が実現し、同時に作業の細分化で職人の高い技術力も養われていた。それが播州そろばんの強みだったんです」と、株式会社ダイイチの五代目社長・宮永信秀さん。

 


▲ 4つの工程に関わった、それぞれの職人の名前を玉に刻んだ播州そろばん

 

しかし、電卓の登場によって需要は減少。最盛期の昭和35年には年間360万丁を製造していましたが、現在は年間15万丁ほどです。長年に渡って低迷が続いたことで職人は激減し、現在残っているのは玉削りが1人、組み立てが2人、玉仕上げと竹ひごの職人はゼロという状況だそう。

 

 

 

「播州そろばんは存続の危機にあります。ウチの工場には現在若い職人が数名いますが、まだ4つの行程の内、組み立ての分野しかできません。指導してくださる伝統工芸士がおられる内に、全工程を自社でできるようにしたい。そのためには、若い子たちがやりがいを感じられるような仕事にしないといけない」。

 

 

その一つが、神戸電鉄・小野駅から徒歩10分の場所にある「そろばんビレッジ」。
天然素材で作った本物の「播州そろばん」の部材を使い、世界に一つだけのMyそろばんを自分で作れる製作所です。

 

 

 

店内には、色とりどりのそろばん玉や枠がズラリ。天井は一面そろばん!かなりの迫力です。
「そろばんは今、計算の道具ではなく、子どもが珠算を学ぶための道具です。それなら、子どもが使いたくなるようなものを作ろうと、玉も枠も色んなカラーに染めてみたんです。自分の好きな色を選んで、自分で作れば、珠算を学ぶもの楽しくなるかなと思って」。

 

 

確かに色とりどりのそろばんは可愛くて、珠算を習ったことがない私もそろばんを弾いてみたくなります。
私も実際にMyそろばん作りを体験させてもらいました。

 

 

まずは、9桁、12桁、15桁の中から、そろばんの桁数を選びます。
次は、見本などを見ながら、玉と外枠、中枠、ツマの色を決めます。
原色やパステルカラーなど、そろばんとは思えないカラフルな玉は、実際に播州そろばんの製造に使われている上質な天然素材。木製の質感が魅力です。
列ごとに色を変えるか、斜めに配置するか、色のバランスはどうするか、とっても悩ましい!
色を決めるこの工程で、私はものすごく時間がかかってしまいました(笑)

 

 

色が決まったら作業に取り掛かります。
上下の玉を分ける中枠に、金槌を使って竹ひごを一本ずつ打ち込んでいきます。同じ高さに揃えるのはなかなか難しい。

 

 

次は上の玉を入れ、上と両サイドの枠をはめます。
ひっくり返して、下の4つの玉を順に入れ、下の枠をはめます。

 

 

 

最後に、好きな色のネジで留めて完成!とっても可愛い!
所要時間は1時間ほどです。
製作体験の料金は、9桁1,800円、12桁2,300円、23桁2,800円。100玉そろばんも3,000円で作れます。

 

 

「珠算教育は少しずつですが海外にも普及していて、当社でもベトナムや台湾、中東などに輸出しています。最近は、そろばんが右脳の活性化に効果があるとして、認知症予防の脳トレにも用いられています。そろばんを楽しんでもらえるような商品を作っていきたい」。
カラフルなそろばんだけでなく、そろばんの玉を使った赤ちゃん用おもちゃやストラップなど、そろばんの既成概念を破った商品開発も積極的に展開。宮永さんの挑戦は続いています。

 


▲ 合格お守りそろばん1,320円、ヘビそろ2,200円、ケロそろ3,080円、ストラップ440円。

 

5か9しか出ない仕組みがユニークな「合格お守りそろばん」は、受験生に大人気だそう。名入れ(+165円)もできるので、贈りものにされる方も多いのだとか。
宮永さんの奥さんや女性スタッフの発案で、ピアスやチャームなどのアクセサリー類も次々と新デザインが登場。雑貨もアクセサリーも、「そろばんビレッジ」やWEBサイトで購入できます。

 

 「播州そろばん」の伝統や魅力を体感しに、ぜひ小野市を訪れてみてください。

 

※レポート内の料金はすべて税込みです。

 

 

DATA:
◇ そろばんビレッジ/製作体験所
兵庫県小野市垂井町644-5
電話:0794-63-7089
営業時間:AM11:00~PM5:00
定休日:火曜日
http://daiichi-j.com/village-2

 

※製作体験は、平日の体験は前日までに要予約。土日も出張イベント等で臨時休業の場合があるため、予約してから来店してください。

 

 

 

【HYOGO!ナビ WEBサイト 関連ページ】
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掲載日:令和4年6月4日

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